息子が2歳になりました
「ダダンダン!ダダンダン、だぁ!」
半分開けたAmazonの段ボールから、ちらりと見えたおもちゃのパッケージ。すぐに中身がダダンダンであると気付いた息子は、夢中になって早く箱を開けろとせがみました。
ダダンダンはバイキンマンが作ったロボットのキャラクターで、どちらかというと悪役ではありますが、最近はずっとこのキャラクターの名前を言っていました。
思えば、最初はカラカラ音がなる乳幼児向けのオモチャで遊んでた息子が、今は私たちの知らないキャラクターの情報を外で仕入れて伝えてくれます。
ちょっと前までは彼の表情を見て気持ちを察するのが主だったのに、今は自分から気持ちを伝えるようになりました。
あっという間に2歳になりました。
この2年間、私は息子に何をしてあげれただろうと考えます。
特別な事は何もしてません。しかし、妻と一緒に、自分達の出来る限りの時間を彼と過ごすために使ったという自負があります。足並みを揃えて夫婦で「家族」を築いてきました。
育児休業を終える時に決意したのは、息子が私たちと一緒に居てくれる間は、最大限一緒にいる事でした。
限られた時間を大切にする事が、私の生活の柱になりました。
今でも、残り時間は日に日に減っているという感覚を大切にしています。
毎日話す言葉が増えていく息子が、反抗期を迎えて生意気な口を聞く日が来るのも、すぐだと覚悟しています。
きっとその頃には、彼も友達や趣味に忙しく、親と過ごす時間も無いのでしょう。それは私としても、息子の自立を感じられれば望ましい事です。
だから、今のこの一瞬が大切なのです。
人の命は、産まれた瞬間から死へのカウントダウンが始まります。
しかし、自分の残り時間を意識して生きる人はどれだけいるのでしょうか。大病を患ったり、九死に一生を得るような経験をしない限り、そんな感覚を持つ人は少ないでしょう。
私も同じでした。
しかし、息子に出会えた事で、父としての時間を意識するようになりました。
そしてそれは、自分の人生についても真剣に向き合う事にも繋がりました。
育てているつもりが、こちらが成長させてもらっています。息子は私を、次のステージへ、どんどん連れて行ってくれます。
そんな息子が2歳になり、すぐに3歳になり、4歳になります。無事に次の誕生日を迎えて欲しいです。
寂しい気持ちは、いつか来る旅立ちの日に感じる事にして、今は全力で彼と、妻と、過ごして行きます。
おわり