意識のアップデート
夫婦間で生じる意識の差
「こっちが家事育児で忙しくしてるのに、一人でスマホをいじってばかりの夫にイライラする」
誰もが目にしたことのあるママのコメントです。
SNSで「育児」と検索すると、日本中で不満が噴出してるのがよく分かります。
毎日のように全国のママ達が嘆いているのに、なかなかパパ達には届きません。
先日、ラジオである脳科学者が男性と女性の脳の作りについて語っていました。
たしか
「もともと男女で脳の作りが真逆なので、分かり合えないのは当たり前。なので機嫌の悪い妻にはこう対処しましょう」という内容でした。
しかしながら、DNAが真逆の関係にある2人でも育児は夫婦でしなければならないものです。一方ばかりがストレスを抱える状況は正しくありません。
永遠の愛のもと共に助け合う事を誓った2人なのに、こうも夫婦間で軋轢が生まれてくるのはなぜでしょうか。
先輩パパが教えてくれました
この疑問を、とても分かりやすく説明してくれたのは、俳優のつるの剛士さんでした。
芸能界では珍しい男性の育休取得者で、子沢山のパパというイメージがすっかり定着したつるのさん。しかし昔は家庭を顧みず自分の時間を謳歌していたようです。
つるの剛士「俺は、自分が『イクメン』じゃなかったからこそ育休を取ったの。
— 新R25編集部 (@shin_R25) 2019年5月9日
育休は、『イクメン』じゃない人にこそ必要な制度なのよ」@takeshi_tsurunohttps://t.co/4g8bZRreHX
つるのさんが使った言葉は「アップデート」です。
子供ができてもバージョンが「恋人」のままの男性に対して、出産を経て恋人から「ママ」にアップデートする女性。それによって生じる親としての意識の違いが軋轢を生むのだと言います。
つるのさんは、どんどんアップデートして行く奥様からフラれてしまう恐れを感じ、訓練のために育児休暇を取ったそうです。それによって何とかバージョンを奥様に追いつけたと。
突き付けられた意識の差
実は私も「バージョンの違い」を肌で感じたことがありました。
それは私が育児休業に入る直前のこと、医療従事者の友人から乳幼児はハチミツを食べたらダメなんだと教えられた時のことです。
恥ずかしくもその知識が無かった私は、家に帰るなり妻にその事を伝えました。すると妻はそんな事は当然だという顔で「市からもらった育児マニュアルにも載ってるよ」とのこと。まさかの常識でした。
これから息子と二人きりで過ごし食事やおやつの準備も私がするにも関わらず、そんなことも頭に入ってないなんて。自分が情けなくなりました。
妻はというと、育児マニュアルは全て読んだとのこと。厚い冊子ではないものの、あんなに読みにくい文章を全部。。。。
結局、私は読むのが億劫で後回しにしてたのです。
差を縮めない限り軋轢は無くならない
あの時、完全に夫婦間でバージョンが違っていました。
思えば、出産後すぐに授乳が始まり、昼夜もなく息子と向き合ったのは妻でした。それは小さな命を手探りで懸命に繋いできたということです。
それに対し、息子との日々に幸せを感じて過ごしてきただけの私。
意識の差が生まれるのは当然かもしれません。
つるのさんと同じように、私にとっても育児休業は自分をアップデートするための時間となりました。今でもあの時の衝撃は自分を戒める大切な思い出です。
育児休業が取れないパパでも、「バージョンの違い」に気づく事ができれば差は埋められると思います。どれだけ意識を変えられるかが重要です。
もしそこに気づけたなら、少なくとも、1人だけスマホをいじってるなんて出来なくなるでしょう。
私も、ママ達の嘆きツイートを目にする度に自分に語りかけて過ごしていきたいと思います。
「自分はアップデートできてるか?」と。
最後まで読んでいただきありがとうございました。