発信することの意味
子供と過ごせる時間は限られている
人生において子供と一緒に過ごせる時間はどれぐらいあるのでしょうか?
息子が保育園に初めて登園した日、ガランとしたリビングで一人、そんな事を考えました。
まだ1歳半にもならない息子は、もう一日の大半を両親と離れて過ごしています。
これから彼が成長するにつれて、習い事や友達との時間、思春期、部活など、彼自身の時間が増えて、一緒に過ごせる時間は減っていく一方なのでしょう。
私も育児休業が終わり、職場に復帰して1か月以上が経ちました。
家族はみんな1日の大半を別々の場所で過ごす生活です。といっても、寂しさを感じているのは私だけで、本人は保育園での生活を満喫しているようです。
家事、育児、仕事、日々の忙しさに飲み込まれそうになるといつも思う事があります。「まだ一緒に居れる今、できるだけ彼との時間を大切したい」と。
それが私たち家族にとって、お金には代えられない大切なものになると信じています。
理想と現実
男性の育児参加が叫ばれている今の世の中、多くのパパたちも子供たちとの時間を大切に想っています。
しかし、どれだけのパパがその願いを実現し、思い描く家庭生活を過ごしているかは分かりません。
残念ながら、昔ながらの価値観や長時間労働を善しとする日本の企業文化は、パパ達を思うように行動させてくれないのが現実です。
私の職場は男性の育児休業に寛容で、半年以上の育児休業を取得したのは私で2人目です。しかし、応援してくださる方々がいる一方で、冷たい視線や何気なく発せられる言葉にチクリと胸を痛めることも何回かありました。
また、そういう体験は職場に限らず、息子を連れた外出先や、TVの中、ネット上など色んな場所で遭遇してしまいます。
今の時代が、男性の育児参加を求めているのはみんなが知っていること。
しかし、それが大切だと気付いているのに変わらないのが古い価値観です。
「これを変えて行くにはどうしたらいいのだろう」
いつの日か、そんな事を考えるようになりました。
自分にできること
「後に続く誰かのために」
これは、家事育児のために毎日定時退社を続けた中村一さんという方の著書「お先に失礼します 〜共働きパパが見つけた残業しない働き方〜」の中の一文です。
残業は当たり前、有給休暇はあって無いようなもの、そんな会社の中で、上司や同僚の冷たい視線に耐えながらも定時退社を続けた中村さんの体験は、今のパパ達が直面している壁の高さを物語っています。
家族の為とはいえ、周囲と違う行動をし続けるのはとても大変だったでしょう。
中村さんがそのモチベーションを維持できた理由は何だったのでしょうか。
それは「後に続く誰かのために」「自分ではない誰かのため」だったからと、著書の中で語っています。
後に続くパパ達のために、自分の時より少しでも環境が整っている事を願って道なき道を行く。
この考えに触れたとき、私にも何かできることがあるのではないかと思いました。
中村さんだけでなく、育児を頑張るパパは全国にたくさんいます。自分の経験を発信する方もたくさんいて、私も随分参考にさせてもらいました。
まだまだ少数派の「男性育休取得者」である私だからこそ言えることがきっとあるはず。それを発信していくことで、周囲に僅かながらでも変化をもたらす一滴になれるのではないかと思いました。
少しづつですが、ブログという手段をお借りして定期的に発信していきます。まずは、自分の考えを知ってもらう事から始めたいと思います。
稚拙な文章ながら、最後まで読んでくださりありがとうございました。