PAPA pa pa pa

パパが6カ月の育児休業をとって知れたこと

「ダメ」と言わない事の難しさ

 

 私は、一日のうちに何回、息子に向かって「ダメ」「しないで」と、彼を制限する言葉を投げかけているのでしょうか。

 

 柵を越えてはダメ、物を投げてはダメ、洗い物を邪魔しないで下さい、1人で階段を上がらないで下さい、もう挙げたらキリがありません。

 

  2歳になった息子は嬉しい事に頭も使うようになり、自身では届かないであろう場所にある標的を見つけると、自分の椅子を持ち出して台にし、それを捕獲するようにもなりました。それを見た時の私の感想は単純に「あ、すごいな。」と呑気なものでしたが、日々成長していく息子と、その対応策を日々進化し続けなければならない大変さとで、今は目が回りそうです。

 

 しかし、しっかりと「ダメ」と言って制限するべき時と、そうでない時があるくらいは私も心得ているつもりです。

 

 息子が大怪我をするような事態にならないよう、見守るのが親の役目ですから、そこはしっかりと語り掛けて、彼が理解しようがしまいが、こんこんと目を見てやっていはいけない理由を話します。ほとんどは「はい!」と元気に返事をして、その5秒後に同じことを繰り返すのですが。

 先日参加した赤十字の幼児安全法講習でも、動ける範囲が広がり、出来ることが増える1~4歳頃が最も不慮の事故が多い時期であることを学んだばかりです。妻と我が家の危険箇所を確認し、改めて注意していきたいです。

 

 私がいま自己嫌悪に陥りそうなのが、全国の親御さんと同じく、「のびのび育てようとは言うものの…」問題です。

 

 大怪我に繋がる訳でも無い、本人がやりたがっているならやらせればいい事にも関わらず、制限してしまうことが多いのです。

 例えば、洗い物を邪魔しないで欲しいというのは正にそれで、食器を洗っていると息子は自分で椅子をよいしょよいしょと運んできて(彼にとっては重たい椅子なので、その運ぶ行為自体も制限したい…。足の上に落としたら危ないから。)、それを台にすると横に立ち、洗ったばかりで水切りカゴに入れた食器をシンクの中にガシャンと落とすのです。

 「こらこら、そんな事しないで下さい」という流れに、そりゃなりますよね。

 

 しかし、息子が親と一緒に作業をしたいことも、手伝いたいことも分かっています。そんな息子がもちろん可愛く感じますが、お気に入りの皿を割られたら困るし、食器洗いも進みません。

 つまり、息子ではなく、私が基準になっていて、自分の都合で彼を制限しているのです。皿をガシャんされるのは極端な例でしょうか。しかしそんな事は頻繁にあります。

  

 さらに言うと、力で抑えつけてもいます。上のような事が一日の中で頻繁に起こるのですが、彼が言うことを聞かないと結局は筋力が強いこちらが彼を強制排除に乗り出し、排除された彼は突っ伏して泣きわめくのです。

 

 今日もお風呂後のドライヤーは、強制的に抑えつけて乾かそうとする私と、ダダンダンで遊ぶために逃げ出そうとする息子の攻防でした。結果は、彼が泣いてママに泣きつくといういつもの通りでしたが…

 

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なんで俺にも洗わせてくれないんだ!!

 

 もちろん、息子にはのびのびと育って欲しいです。大怪我のリスクが無いなら、本人が直感的に手を出すその感覚を大切にしたい。

 それでも、日々の生活を回すためには強制排除をせざるを得ない。全国のパパママがどうやって子供と接しているかは分かりませんが、きっと皆さん、私のジレンマに少なからず共感していただけるのではないでしょうか。

 

 もしかしたら、子供の可能性を潰しているのでは?と思ったりもします。一つ一つの事は小さいですが、それが毎日積もればそんな不安も生まれて来ます。

 たまに育児系の記事を読んでいると、「自分の都合で子供達を縛り付けていませんか?」と語りかけられる時がありますが、自分はどうだろうと考えてしまいます。

 

 育児に正解はありません。それぞれの家庭の日常を観察してもらわない限り、他人にも客観的な意見は言ってもらえませんし、言えないと思います。それを求めてもいません。

 結果は全て、息子と妻が笑顔でいるかどうか、息子がどんな風に成長するかどうかです。最近は保育園で「うざい」という言葉を覚えて来て、私と格闘する時はよく言います。「パパ、うざい」。あと祖父の口癖の「オメェはぁ!」です。2歳児です。そんな時は不安になります笑

 

 結局、今でも結論は見えていません。しかし、先日、TVで劇場版コードブルーを放送していた中で、椎名桔平が言っていた言葉にピンと来ました。

 新米医師から「私はどうすれば良かったのでしょうか…」と問われた椎名桔平が答えたのは(たしか)「分からんよ。俺も毎日迷いながらやってる」

 

 ストンと、心におさまりました。そりゃそうだ。育児に正解が無い事は分かってるのに、何を焦っているんだよ、と。育児に限らず、全ての事には正解なんてない。常に相手を想いやり、その時のベストを自分で探し出して行くだけなんだと、教えられたような気がしました。椎名桔平だって悩んでるじゃないか。

 

 それを自分に取り込んで、家族に還元して行けるかどうかは、私の話です。これからも日々、成長(息子と同じく、私も)していきます。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

  

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