PAPA pa pa pa

パパが6カ月の育児休業をとって知れたこと

1ミリでいい。世の中にあなたの考えを伝えませんか?

 

「明らかに障害を持ってる人が、同じ会社のシャツを着た子連れのママと、おつかれ〜なんて軽い挨拶を交わす光景があるとして、それを見た子供は、それが当たり前として育つかもしれない。近くでその光景を見かけた他の人も、いつかそれが当たり前になるかもしれない。」

 

 週末に開かれた、障害者就労継続支援に関する講演会で登壇した 株式会社 With Youの小林俊介社長は、ゆったりと、それでいて想いを込めた口調で、その願いを語ってくれました。

 

 小林社長は、自身の会社の障害者雇用(就労継続支援A)において、賃金を全国トップクラスに設定し、障害をもつ方々が地域に「当たり前に」暮らせる環境づくりを目指しています。

 

 

 私は介護業界に転職すると決めてから、高齢者介護に限らず福祉の現場で起きている事を知りたくて、現職の人に話を聞いたり本を読んだりしています。今回の講演会を拝聴したのもそういった経緯がありました。

 

 小林社長が言った冒頭の言葉を聞いて、「社会に見せる」事はやはり大切なんだと感じました。障害者が当たり前に社会の中に溶け込むのことと、私の思いである、男性が当たり前に育児参加することは、社会に今まで無かった光景を見せていくという部分では共通しています。

 

 また、パタハラに始まる男性の育児参加を阻む壁があるように、小林社長の言う「福祉バリア(関係者が障害者を過度に世間から離すこと)」を壊す過程では、福祉関係者から白い目で見られた事もあったそうです。何事も既存のシステムや価値観を変えるときは痛みを伴うもので、それでも突き進む信念が必要なんだなと感じました。

 

 課題は違えど、今まで無かった価値観や考え方を文化や日常に溶け込ませるには、やはり1人の行動や発信から、1ミリづつ世の中を動かしていくしかないんだなと思うのです。人の心は変えられません。人の心を動かすために、まずは見せる。それを見て、その人がどう感じるのかを期待するしかないのです。

 

 私と同世代の小林社長は、同じ時代を生きて来たにも関わらず、私よりも先に、社会にある問題に気づきました。そして行動を起こしました。それが尊敬できる部分であり、また悔しくもあります。これから経営者として経験を積んでいく自分にとっても、凄く良い刺激になりました。

 

 普段、自分の生活を一生懸命にこなしていると見えてこない世界が、新しい出会いによって突然に目の前に現れます。

「いま見えている世界が全てじゃない。世の中には色々な考えや課題があって、それを知ることで人は人を思いやれる」

私は息子の名前にそういう意味を込めました。

 

 そういう体験を、小林社長の話を聞いて、私自身が身をもって感じることの出来た週末でした。

 

 皆さんは、日々の生活の中で疑問、憤り、矛盾を感じたりすることはありませんか?それに対して声高に叫ぶには勇気が必要です。しかし、そんなにハードルを上げなくても、自分の行動を少しだけ変えて、それを誰かに見てもらうだけで、世の中は1ミリぐらいは動くと思うんです。まずは、これからの未来を作る自分の子供たちに、見せてみませんか?

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

おわり

 

 

vyamax.hateblo.jp